田村衆院議員が九州交響楽団と懇談 音楽家失職は国家的損失

九州交響楽団懇談=6月3日 新型コロナウイルス感染拡大の文化への影響を知ろうと、日本共産党の田村貴昭衆院議員は6月3日、福岡市で九州交響楽団を訪ね、柴田耕志専務理事、深澤功音楽主幹と懇談しました。倉元達朗市議が同席しました。
 
 田村氏は「文化芸術への支援が遅れています。九響では57公演が延期や中止と聞いており、実情をお尋ねしたい」と語りかけました。
 
 柴田氏は、年間5億円弱の事業収入のうち約1億8千万円が減収で、公益財団法人として過剰な利益を避けており特別な蓄えはないと述べました。福岡県、福岡市からの各1億6千万円の補助金について、県からは公演中止が相次ぐ場合、減額の可能性も示されており、6月までの自主公演は中止せず延期でしのいでいるがそれ以降は日程のやりくりがつかないとし「補助金が減るのは本当に死活問題です」と語りました。
 
 田村氏は「この緊急事態に減額はあり得ない」と応じました。倉元市議は「文化が一度崩れれば再度立ち上げるには何百倍の力が必要。市にも働きかけていく」と語りました。
 
 柴田氏は、音楽を「不要不急」に入れてしまってよいのか、と問いかけ「何十年も修練してきた音楽家が職を失うことは国家的な損失です」と訴えました。
 
 田村氏は、文化庁の560億円の文化芸術活動への緊急総合支援パッケージを紹介し、「文化は食料と同じように人間が生きていくうえで欠かせない。来週にも始まる2次補正予算の論議で全力をあげたい」と語りまし。(しんぶん赤旗 2020年6月5日)