赤旗「水曜随想」 総選挙新たなたたかい/衆院議員 田村貴昭

田村貴昭 背景無し② 冬。通常国会の開会は1月23日だった。寒さに弱い私だが、エンジンを温めさっそく論戦開始。岸田総理に賃上げと消費税減税・インボイス中止を求めた。どれだけ物価が上がっても無策状態が続き、今に至るも国民の財布の中は凍ったまま。なんと冷たい政治か。
 
 春。桜の花をめでるいとまもなく、所属する三つの委員会を中心に質問戦が本格化。
 
 一日2ラウンドや3日連続質問も。論戦と統一地方選の応援に追われる日々だが、選挙を通じて、訴えに共感が広がり、仲間が増えるのが活力の源となった。
 
 そして、軍拡財源法案とのたたかい。憲法違反の敵基地攻撃、医療・年金、復興の財源まで軍事費に転用――戦前にしようとするのか。安倍・菅政治もひどかったが、岸田政権は戦後最悪の内閣となった。1力月にわたる追及の中、「御党と立場は違うが、正しい主張だ」と他党議員からも声がかかる。
 
 夏。議場にかりゆし姿の議員も増えた。国会は後半戦に。「異次元の少子化」と唱えながら、高い学費も下げず、財源も示さず。悪法が次々に自公維国の4党連合で通されてゆく。まさに翼賛国会だ。
 
 しかし、こうした政治に国民は怒っている。月曜発表の各紙世論調査で、内閣支持率は軒並み下落。物価高騰への対応に「評価しない」76%(朝日)、マイナカード・保険証廃止は「延期」「撤回」合わせて72・1%(共同)など。
 
 今国会での私の質問は、本会議、委員会通じて36回。平和・暮らし守れ―」日本共産党の総力を挙げた論戦が、世論を動かしていると確信する。
 
 秋。果たして解散・総選挙はあるのか。しかし、あまりにひどい自公政権を退場させなければならないのは、はっきりしている。きょう6月21日、国会は150日の会期を終える。閉会と同時に、総選挙に向けての新たなたたかいがはじまった。(しんぶん赤旗 2023年6月21日)